リモート連句の場
第三十回猫蓑リモート連句
半歌仙「帰り船」
本屋良子 捌
- 帰り船待つ鷗らの日向ぼこ
- 良子
- 落鱚釣りの並ぶ堤防
- ひろ子
- 週一の移動スーパー楽しみに
- あづさ
- 五階建てでもエレベータなし
- 白山
- ちらほらと鱗雲から覗く月
- 了斎
- 色無き風が指の間を抜け
- 斎
ウ
- 絵手紙の柚は下手でも柚に見え
- さ
- 何故だか君は時に不可解
- 子
- 訳ありと噂の女(ひと)のつつましく
- 同
- AIだつてするさ失恋
- さ
- 詐欺サイトからかふ遊びやめられず
- 斎
- 万病に効くミイラ売ります
- さ
- 夏月を古墳の王が眺めつつ
- 山
- 笙篳篥の野外演奏
- 良
- 折りかへし錦繍の袖ひるがへす
- 斎
- また来るからと引鶴の舞
- 山
- 結願の伽藍に花の降り止まず
- 子
- 春のともしの消ゆるともなく
- 斎
白崎ひろ子 清水あづさ 由雄白山 鈴木了斎
二十韻「短冊に」
近藤純子 捌
- 短冊に冬至梅描く濃く薄く
- 純子
- 埋火立てて松風の音
- 千惠子
- チャルメラの笛の消えゆく広場にて
- 健
- 愛犬自慢写メを見せ合ふ
- 坊太
ウ
- 月の宴遠来の客もてなさむ
- 揺子
- 野山の色に染まる両頬
- 純
- 毒茸のそこはかとなく媚薬めき
- 千
- 君の魅惑に抜け殻となる
- 健
- ダンベルとベンチプレスに勤しんで
- 太
- 金剛力士の強き目ヂカラ
- 揺
ナオ
- 野馬追に息づく命一千年
- 純
- 夏草踏んで帰る夕月
- 千
- 岬にて灯台の灯の点りたる
- 健
- 旅の途中は自由奔放
- 太
- めいつぱい振り回されてそれもよし
- 揺
- 想ひ遂げたる逢瀬夢かと
- 純
ナウ
- イグノーベル突如突飛なアイデアが
- 千
- 一反木綿かぶる春帽
- 健
- 泳ぐごと身を漂はす花の雨
- 太
- 峠の茶屋で母子餅喰む
- 揺
鈴木千惠子 由井 健 山本坊太 上原揺子