猫蓑通信

「猫蓑通信」は、平成二(1990)年十月に創刊された季刊の猫蓑会会報誌で、原則として一月、四月、七月、十月の各十五日に発行しています。
猫蓑会員のための非売品ですが、一部会員外にもや国立国会図書館にも寄贈しています。

第125号

2024年10月15日刊
猫蓑庵二世襲号祝賀の百韻興行 林 転石
第百六十七回例会(藤祭例会)作品七巻  
亀戸天神社藤祭正式俳諧見学記  上原揺子       
執筆を終えて         佐藤徹心 
令和六年第三十四回同人会作品五巻   
悼 臥猫庵原田千町丈  緑華亭坂本孝子 
川柳と連句と         宮川尚子
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季刊連句

「季刊連句」は、猫蓑会創設の一年後、昭和五十八(1983)年六月一日に創刊された季刊の連句専門誌です。会報誌という設定ではなく、広く連句界一般に向けて発刊されました。平成六(1994)年六月発行の第四十五号をもって終刊を宣言しました。

東明雅の連句論の基本がすでにこの「季刊連句」に網羅されています。また、草間時彦、平井照敏など、東明雅から連句の教えを受けた著名俳人や、式田和子、秋元正江、中川哲など、すでに物故した猫蓑会初期の宗匠たちが、連句に関するさまざまなエッセイや作品を『季刊連句』に寄せています。その両面から、きわめて高い資料価値を持っています。

芦丈翁俳諧聞書

昭和三十八年三月二十二日、松本市浅間温泉、氏族の湯にて、先師根津芦丈翁が語った内容を、聞き手の東明雅が録音、記録したもの。近世・近代の俳諧史、歌仙自解、芭蕉連句解説、蕉風連句論、蕉風連句方法論など多岐にわたります。

九十歳代の最晩年まで全国の俳諧行脚を重ね、「昭和の芭蕉」と呼ばれた根津芦丈翁の肉声。連句論についての貴重で重要な資料であるだけでなく、詳細な頭注も含め、近代連句史に関する貴重な資料でもあります。先師の伊那弁のニュアンスが味わい深く、読み物としても楽しめます。

併せて「芦丈翁年譜」、東明雅による「芦丈先生終焉記」「芦丈先生と信大連句会」、芦丈翁の孫で「苧(からむし)庵」を継いでいる根津芙紗による回想記「五右衛門風呂」を収録。平成六年三月七日刊。

安曇野は
昏れて紫

平成十五(2003)年十月二十日、猫蓑庵東明雅没。翌十一月の二十四日に、神田の学士会館で行われた「東明雅先生を偲ぶ会」の記録です。弟子である猫蓑会会員だけでなく、広く連句界から多くの人士が結集して当日巻かれた十八巻の追悼連句、また数多くの追悼発句を収録しています。宮坂静生、川野蓼艸、磯直道など多くの方々の追悼文、追悼発句、郁子夫人による挨拶の辞を収録。巻末に略年表あり。書名は、明雅先生の発句「安曇野は昏れて紫春炬燵 明雅」から。平成十六(2004)年五月十日刊。

芦丈翁三十三回忌
記念誌

平成十二(2000)年三月二十六日、先師根津芦丈翁の三十三回忌が、師系を同じくする二つの連句結社「猫蓑会」と「都心連句会」の共催で開催されました。その会で当日参会者に贈呈された記念誌です。当日の主催者、来賓の挨拶、追善百韻、芦丈翁捌の連句作品、自筆色紙・短冊等写真、年譜などを収録。猫蓑会と都心連句会の共同編集・発行。平成十二(2000)年三月二十六日刊(非売品)。

猫蓑会立机文集

猫蓑会では平成七年に七名、平成十一年に五名の5名の宗匠立机がありました。それを記念して、立机文集『ことし竹』『松五本』を刊行しました。