リモート連句の場
第三十一回リモート連句会
二十韻「立春や」
本屋良子 捌
- 立春やチヨコレイトと上る坂
- 良子
- 嬰の拳のほどに蕗の芽
- 由紀子
- 新しい目標決めて鳥雲に
- 千惠子
- オリンピックと名曲の旅
- あき子
ウ
- 二日酔ひやさしく癒す寒蜆
- あやめ
- 凍蝶誘ふ月に還れぬ
- め
- 富士の峰より高き愛包みたる
- 千
- 微熱の夢によぎるサタンよ
- あ
- 戦争を楽しんでゐる独裁者
- 由
- 発泡剤の溶ける銭湯
- め
ナオ
- 祭笛路地に流れて気もそぞろ
- あ
- 一番でなきや収まらぬ奴
- 千
- 電卓を打つより速い算盤で
- 由
- 要領悪い恋の駆け引き
- 同
- 大吉の神籤を浸す月の池
- あ
- 胡桃の殻は割るに割れない
- 由
ナウ
- 新絹でバレエの衣裳オーダーし
- 千
- スポットライト七色となる
- め
- 老木に未来の花の咲き満ちて
- 良
- 頬をなで行くやはらかき風
- あ
馬場由紀子 鈴木千惠子 岩崎あき子 紅紫あやめ
二十韻「梅ひらく」
奥野美友紀 捌
- 空に点点点打つや梅ひらく
- 美友紀
- 春の光の届く縁側
- 洋子
- シャボン玉吹けばゆらりと七色に
- 健
- 母と娘のコップお揃ひ
- 凡単
ウ
- 浴衣着て月の宴に集まれば
- 洋
- 背伸びしてゐる甘い香水
- 紀
- 三越の一階に立つ彼に惚れ
- 単
- 片道切符あてもなき旅
- 健
- 旋盤の音の重なる町工場
- 紀
- 宇宙開発技のいろいろ
- 洋
ナオ
- 急斜面シュプール残すスキーヤー
- 健
- 八目鰻が目にはよく効く
- 単
- 熟年の恋は入谷で育まれ
- 洋
- 情が深くて損な性分
- 紀
- 月今宵紫式部誘ひたし
- 単
- 掛け声やよし坊の火祭
- 健
ナウ
- 柴犬は刈田の中を駆け回り
- 紀
- 護岸工事は予算オーバー
- 洋
- 大皿に筆太太と花大樹
- 健
- 小学校にうぐひすの来る
- 単
大島洋子 由井 健 なかむら凡単
半歌仙「野芹」
平林香織 捌
- 手に採れば香り膨らむ野芹かな
- 白山
- 残る寒さの山の辺の道
- 香織
- 子供らは鶯餅の粉吹きて
- 濤声
- スマホゲームに一喜一憂
- 揺子
- 十三夜縁に端居のひとり酒
- 徹心
- 袷仕立ての紅葉色づき
- 志保子
ウ
- 物の音の澄みて告白赤き頬
- 山
- 学級委員は吊り目可愛く
- 声
- どこまでもポカホンタスは思ひわぶ
- 揺
- くの字になつて痛み堪へる
- 心
- たまさかに障子の穴に覗く月
- 声
- 氷柱の先に粉雪の舞ひ
- 志
- 年ふれば三三五五に人の散り
- 山
- エントロピーにいのち逆らふ
- 声
- 昨今の旅のお供はタブレット
- 揺
- 賄ひ飯の旨いうどん屋
- 心
- 見晴るかす波涛きらめく花の山
- 織
- 春風の中ランドセル行く
- 志
由雄白山 小原濤声 上原揺子 佐藤徹心 北龍志保子